長崎バス(長崎自動車)

独自システムを用いた新ICカード乗車券を平成31年度に発行予定
Tポイント導入など地元生活の利便性を追求し、地域発展に貢献へ

長崎県下10の社局で使える長崎スマートカードは2002年に導入された交通系ICカードの先駆けである。しかし、導入から15年以上が経ちシステムが老朽化。さらに、電子マネーとして多彩な機能を備えた交通系ICカードの台頭により、新しいICカードへの移行を模索。長崎バスでは平成31年度を目処に、共通ポイント「Tポイント」とも連携するなど、より地元での利便性を追求した地域貢献型ICカードの導入を目指す。 

現カードは年間稼働ベースで約45万枚
新カードは地域創生型カードを目指す

 

現行のICカード乗車券、長崎スマートカードが発行を開始したのは2002年。交通系共通ICカードの先駆け的存在であり、長崎バスをはじめ、さいかい交通、長崎県営バス、長崎電気軌道など、県内10社局のバスと鉄軌道で利用可能だ。現在、年間稼働ベースで約45万枚が発行されており、約3割の県民が利用している一大ICカードとなっている。

長崎バス情報サービス 常務取締役 高井良肇氏

しかし、導入から時間が経ちシステムの老朽化が進み、現行システムの延命には多額のコストがかかること、後発の交通系ICカードの中には電子マネーとしてさまざまな機能を有したものが登場していることなどから、平成31年度を目処に新しいICカードへと移行する。新カードは交通と生活に有益な地域創生型を目指す。

 

「長崎スマートカードを発行した当初は、紙製の回数券の代わりになるものという考えがありました。そのため、1,000円チャージすると100円分プレミアがついたり、運賃額に対して1%のポイント付与、30分以内に同じバス停から同事業者のバスに乗り継ぐと、1度目の乗車運賃額と2度目の乗車運賃額の合計の5%(10円単位に四捨五入)を2度目の乗車運賃から割引(1日2回まで)といった、乗車利用に特化した独自のサービスを展開、好評を得ています」(長崎バス情報サービス 常務取締役 高井良肇氏)

単なる交通系カードとも商業系カードとも一線を画す多機能カードを目指す

昨今の交通乗車券を取り巻く流れとして、2013年より交通系ICカード全国相互利用サービスがスタート。買い物などで電子マネーが利用されることも多くなり、長崎スマートカードでもショッピングや、学生・社員証等に利用したいといったニーズが増加。その一方で、地元経済界や長崎都市経営戦略推進会議などでは、利用を県下に特化・限定した地域貢献カードにしてほしいとの要望があった。そこで、新ICカードは地域独自の多機能カードとして、地域の人々に対して利便性を提供し、独自の電子マネーの普及を通じて地域経済の好循環を実現させ、カードで得られた情報や知識を地域の発展に役立てるという基本方針を打ち立てた。高井良氏は、「新ICカードは交通系、商業系とも一線を画す多機能カードを想定しています」と話す。

 

路線バス初のTポイント付与
タクシー利用も可能に

 

新ICカードは全国初の試みとなる一般路線バスでのTポイントサービスを導入する。Tポイントは全国70万店舗以上での商業利用はもちろん、バスの乗車利用でも付与される予定だ。

 

また、新ICカードは長崎タクシー共同集金が導入予定であり、これにより同社NTネットワークサービス提携タクシー約1,300台でも利用できるようになる。

 

その一方で、現在の長崎スマートカード導入事業者で同社とさいかい交通を除く8社局は次期カードに西日本鉄道の「nimoca」を導入する予定であることが発表されている。nimocaは新ICカードとシステムが異なるため、相互利用できなくなる可能性がある。そのため、新ICカードでは従来は対応していなかった、nimocaをはじめ他社局カードの片利用も検討している。

 

行政サービスやIDカード展開も視野に
2018年4月に事業運営会社を設立

 

「まだ現在では企画段階ですが、高齢者や障害者の方々に向けた行政サービスでの利用や、企業や学校におけるIDカードとしての活用なども模索しています。行政や企業・学校等でも使えることで、地元の生活における利便性の向上、地域経済への活力をもたらす、そして、カードの使用状況から得た情報や知識をカード加盟事業者に還元することで、長崎の発展に貢献できる、地域創造型のICカードを目指していきます」(高井良氏)

 

長崎バスでは新ICカードの開発と導入に際し、広く外部の見識を取り入れることを目的に2018年4月に事業運営会社を設立。基本施策の実現やさまざまな課題解決に向けた業務はこの事業運営会社が中心となって行う。導入に際しては既存の長崎スマートカード同様FeliCaの独自規格を採用し、前回と同じく小田原機器に新システムを搭載した運賃箱を作成してもらい、全面交換していく。なお、新ICカードの名称や券面、キャラクターなどは今年前半には決定したい方針という。

 

新ICカードは平成31年度を目処に導入を予定しており、最終的には現在の長崎スマートカードは使用できなくなるが、長崎スマートカード利用者の混乱を招かないように、適切な併用期間を設ける予定だ。

注目サービス

GOLD

大日本印刷株式会社

 「DNPマルチペイメントサービス」がICクレジット、汎用電子マネー、共通ポイントに対応
新端末の提供と、IoSTプラットフォームとの連携により、安心・便利に決済を行える環境の整備  

インコム・ジャパン

 主要なモバイルバーコード決済を支えるインコム・ジャパンの強みとは? 
インバウンド・国内の接続先は今後も増加し、加盟店の販促もサポート

ツルハホールディングス

 POSA技術を使ってモバイルバーコード決済「LINE Pay」「WeChat Pay」を全店舗で導入
短期間、低コストでPOSの大幅な改修なくスピーディーな決済と安定した運用を実現 

NTTデータ

 決済をコアに加盟店の売上向上を支援するソリューションを全方位で提供
スマホ決済をキーに日本のキャッシュレス化を強力に推進する「CAFIS」

インコム・ジャパン/LINE Pay

 「LINE Pay」が本格的な普及に向け、加盟店開拓のパートナーとしてインコム・ジャパンと提携
加盟店のPOSレジで「LINE Pay」決済を実現させるネットワークを構築 

大日本印刷株式会社

 データを“使える”かたちに変換し、根拠に基づく施策を立案・実行
クライアントに“成果”を提供する「決済連動マーケティングサービス」 

SILVER

ビザ・ワールドワイド

 世界で広がるVisaの非接触決済、日本での普及が進む
「Visaトークンサービス」、「3-Dセキュア2.0」でセキュリティも強化

Mastercard

寺岡精工

 クラウド型マルチ決済サービス「Payoss(ペイオス)」の導入が加速
POSレジ、決済端末、ゲートウェイセンターの機能を一括提供 

BRONZE

日本経済新聞社

 「リテールテックJAPAN」「SECURITY SHOW」出展申し込み受付開始

フライトシステムコンサルティング

主要なすべての決済に1台で対応する据置型マルチ決済端末「Incredist Trinity(インクレディスト・トリニティー)」
モバイル決済のパイオニアが2020年に向け国内の据置型決済を強力にサポート 

東芝テック

 クレジットカード決済を内回りで安全に処理する「CR-7000決済クラウドサービス」
PCI DSSとPA-DSSに準拠したサービスとしてさまざまな流通小売業、飲食店に提供 

GMOメディア

 企業のポイントサイト構築から運用までを支援する「ポイントCRM」を提供
「ポイントタウン」の運営ノウハウを活かし、既に大手共通ポイント2社で採用